「初心者でも安心!おすすめ無料家計簿アプリ3選」でご紹介した「おカネレコ」を開発したスマートアイデア株式会社の江尻社長にインタビューさせて頂きました。
おカネレコ開発の背景や裏話など、普段なかなか聞くことができないお話を聞くことができましたので、インタビューの様子をお届けします。
インタビュー(2022年4月8日@スマートアイデア株式会社)
スマートアイデア株式会社について
菊地:本日はよろしくお願いします。
江尻社長:よろしくお願いします。
菊地:最初にスマートアイデア株式会社について色々お伺いできればと思います。まず、どのような事業を行っている会社でしょうか?
江尻社長:家計簿アプリを展開している、FinTech(フィンテック)と呼ばれているようなベンチャー企業です。アプリを主に開発しています。
菊地:ITと金融を組み合わせたFinTechは今注目されている分野ですよね。スマートアイデア社のこれまでの歴史を教えていただけますか?
江尻社長:スマートアイデアは2012年に設立した会社です。創業した当初はお金が全然ありませんでした。実はスマートアイデアの前に経営していた会社があって、その事業が上手くいかなくなって潰れそうだったからです。お金がなくなって一食200円でどうやって生活していこうかと必死な状態でした。
菊地:200円ですか。それはかなり大変でしたね。
江尻社長:はい。前の会社の事業が上手くいかなくなって、これから生活をどうしようかと思う中で色々な家計簿アプリを使ってみました。ただ、どの家計簿アプリもしっくりくるものがなくて続きませんでした。色々面倒で続かなかったので、もっと良い家計簿アプリを作れるのではないかと思いました。そこで私のようなズボラな人間でも家計簿をつけられる仕組みがあったらいいなと思い、家計簿アプリを思いつきました。家計簿アプリって最初にグラフが表示されますよね。いや私はもっと早く入力したい、と思い2秒でつけられる家計簿アプリということで「おカネレコ」を開発しました。
菊地:2秒はすごいですよね。簡単につけられるのは便利です。
江尻社長:はい。実際は2秒もかからないですけどね。アプリをリリースした当初は数ヶ月鳴かず飛ばずの状態だったのですが、しばらくしたら1万ダウンロードまで伸びました。これでやっぱり同じ悩みを持っている人がたくさんいるのだと実感しましたね。おカネレコは、家計簿は続かないとか面倒くさいとかいったことを排除したアプリなんです。ぱっと見ですぐ分かるし、すぐ終わらせることができます。
菊地:電卓のようなUIがいいですよね。すぐに入力できます。
江尻社長:はい。まさにそこがポイントです。電卓を使ったことがない方はいませんよね?それで見ただけで使い方が分かるわけですよ。何せ見た目が電卓ですから。
菊地:そうですね。直感的に分かりますよね。
江尻社長:そうなんです。そこが一番のキーポイントだと思いまして。家計簿を2秒でつけられるという点を売りにしてアプリを開発してみたところ多くの方のニーズを掴み、1万ダウンロード、10万ダウンロードと増えていきました。アプリをリリースして9年経っているんですが、長く続けている方も多く、今だと480万ダウンロード位ですね。
菊地:480万ダウンロードはすごいですね。
江尻社長:480万人という非常に多くの方に使って頂いているアプリというわけですね。
菊地:素晴らしいですね。
おカネレコをおすすめしたい人について
菊地:おカネレコはどんな人に使って欲しいですか?
江尻社長:まずITに詳しくない方です。ぜひ試していただきたいです。おカネレコの他にも家計簿アプリはたくさんあります。ただ、銀行連携をしているようなアプリが多くて、一見便利そうなんですが、設定するのが難しいんです。
菊地:そうですね。まずは各金融機関のIDやパスワードを準備しなくてはいけませんもんね。それを入力しないと始まりませんからね。
江尻社長:そこなんですよね。場合によってはインターネットバンキングに契約したりしないといけなかったりします。そこからIDやパスワードを設定してようやく始められると。それは難しすぎるという方が多くて、そういった方がおカネレコを使って頂けることが多いんです。ID、パスワードの設定やインターネットバンキングが面倒だと思う方にはおカネレコは便利に使って頂けると思います。
菊地:そうですよね。まさにその通りだと思います。おカネレコは何も準備しなくてもすぐに使えますもんね。それってすごいことですよね。
江尻社長:多くの家計簿アプリは設定するところから始まるからすぐに使えないんです。最初に予算を設定するところから始まる家計簿アプリがたくさんありますが、予算なんてまだ分からないから、まずは始めたいと私なんかは思ってしまいます。おカネレコの良い点は、すぐに始められて、すぐに分かる点です。自分ってこんなに使っているんだと。すぐに反応があって、すぐにグラフ表示されて、すぐに使えるというのが強みですね。
菊地:忙しい方にはピッタリですね。
江尻社長:はい。あとは紙の家計簿をつけていたけど、アプリでつけたいという方にも便利に使って頂いています。紙は集計が大変じゃないですか。それがおカネレコだったら電車の中とかでもすぐに入力できて、集計・グラフ化もされます。紙の家計簿と同じことがアプリでできるので、紙の家計簿をつけている方も使って頂けると良いのではないかと思います。
菊地:そうですね。さらに入力ボタン(品目)も色々カスタマイズできるから、ご自身の用途に合わせた使い方も可能ですしね。
江尻社長:そうなんです。カテゴリをカスタマイズして、便利に使えるのも良いところです。
おカネレコ開発時に苦労した点
菊地:次におカネレコの開発ではどのような点でご苦労されましたか?
江尻社長:はい。実はおカネレコはエンジニアが10名ほど在籍しているベトナムの子会社で開発をしています。まさかベトナムで作っているとは思わないですよね。ベトナムのメンバーは優秀でとても頑張ってくれています。開発で一番大変なのはテストです。家計簿は常に計算を間違ってはいけませんよね。
菊地:そうですね。数字が命ですからね。
江尻社長:集計などは間違ってはいけない。でもアプリはソフトウェアなので不具合はつきものです。それを全部なくしていくのは本当に大変です。おカネレコについてはチェック項目が700項目あります。それら全部をベトナムのメンバーが操作して、不具合が起きないか検証しています。毎回、新バージョンを作るごとに700項目全て検証しています。また色々な携帯機種で使えないといけないので、iPhoneだと5機種、Androidは10機種を並べて操作して確認します。それで全部問題ないことをチェックしていきます。
菊地:700項目!?膨大な量ですね。開発にこれだけコストをかけているのに、無料アプリというのはすごいですね。ユーザーとしては嬉しい限りですね。
江尻社長:本当にメンバーが頑張ってくれているおかげです。
菊地:素晴らしいことです。
おカネレコのサービス拡張について
菊地:今後、おカネレコはサービスの拡張予定はあったりするのでしょうか?
江尻社長:ちょうど先週リリースしたニューバージョンがあるんですが、貯金を記録できす新機能が付いています。貯金をするだけなら普通なんですが、目標設定をすることができます。例えば、今年の夏には旅行に行きたいから20万円貯めるというように目標を設定すると、それまでに毎日いくら貯金すると良いのか表示されます。それに沿って貯金していくと旅行資金が貯まるという仕組みです。今どれくらい貯まっているかという達成率も表示されます。
菊地:達成率が表示されるのはいいですね。励みになりますよね。色々な使い方ができそうですね。
江尻社長:そうですね。上手く活用してもらえればと思います。
「マネシル」について
菊地:おカネレコ以外に今後注力していく予定のサービスはありますか?
江尻社長:「マネシル」というFPオンラインサービスです。多くの方がお金周りで相談できる相手や場所がないと感じています。マネシルでは、FPとしての私から見ていいなと思ったFPの方に登録してもらい、オンラインで相談に乗ってもらえるシステムにしています。簡単に予約できてオンライン相談ができます。予約はヘアサロンを予約するのと同じくらい簡単です。マネシルは相談された方からの評価が高いことが特徴です。9割以上の方から5つ星評価をつけて頂いています。
菊地:9割はすごいですね。
江尻社長:はい。それ位満足度が高いサービスです。お金が貯まるようになったので、投資をしようかと悩んでいるけど、何から始めたら良いのか分からないといった相談や、なかなか貯金が貯まらないがどうしたら良いのかといった相談が寄せられています。本当に色々な相談が多いですが、最近は投資についての相談が多いです。家計簿アプリを使いながら貯蓄をしつつ、将来に向けた資金作りのお手伝いができるようなFPをご紹介できます。ぜひご相談して頂けると嬉しいです。
マナブロ読者へのメッセージ
菊地:最後にマナブロの読者の方にメッセージをお願いします。
江尻社長:マナブロを読んでいるということはお金に関心がある方が多いかと思います。家計簿は重要です。日々の収支のコントロールというベースがないと貯蓄もできないし、投資まで辿りつかないからです。まずは家計簿で家計の見える化をして、貯蓄して、投資まで辿り着くと良いと思います。
菊地:本日は色々貴重なお話を聞かせて頂き、どうもありがとうございました。
江尻社長:こちらこそありがとうございました。
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