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【2026年10月、何が変わる?】最低賃金アップなのに手取りが増えない?「年収の壁」との関係をFP1級が解説

※本記事はPR(広告)を含みます

なやむさん

最低賃金がまた上がるってニュースで見たけど、パートの時給が上がるなら単純に嬉しいことだよね?

なやみさん

それが素直に喜べない話みたいなの。時給が上がった分、扶養の範囲を超えないように働く時間を減らす人が増えるかもしれないんだって。

「最低賃金が上がる=手取りが増える」と思いきや、扶養内で働く人にとっては逆に頭の痛い話になりがちです。しかも2026年10月は、最低賃金の改定と同時に「106万円の壁」の撤廃という大きな制度変更も重なるタイミング。当記事ではFP1級を保有している筆者が、2026年度の最低賃金の見通しと、年収の壁との関係、そして今からできる対策を解説します。

こんな人におすすめ

・パートや扶養の範囲内で働いていて、最低賃金アップのニュースが気になる人
・「時給は上がったのに手取りは変わらない(減った)」を避けたい人
・2026年10月からの年収の壁・社会保険のルール変更を知っておきたい人

目次

2026年度の最低賃金、結局いくらになる?

2026年度の最低賃金は、厚生労働省の中央最低賃金審議会で審議が進められています。2026年6月26日に「目安に関する小委員会」がスタートし、7月10日の第2回会合では、労使双方が「引き上げが必要」という点でおおむね一致。ただし7月中旬の会合では引き上げ幅をめぐって意見の溝が埋まらず、7月23日の会合で議論が詰められ、7月下旬に正式な「引き上げ額の目安」が示される見通しです(本記事執筆時点の7月22日ではまだ正式決定前です)。

2025年度の全国加重平均は1,121円でしたが、2026年度は物価高を背景に50円以上、過去最大級の引き上げになる可能性が高いと報じられています。目安が示された後、各都道府県の審議会が実際の改定額を決定し、官報での公示を経て、例年どおりであれば2026年10月から順次適用される見込みです。

筆者

政府は以前「2020年代のうちに全国平均1,500円」を目標に掲げていましたが、審議会側は達成時期を「2030年代前半」へ先送りする方向で調整に入っているとも報じられています。時給は上がっても、ゴールはまだ少し先、というのが実際のところです。

同じ2026年10月、「106万円の壁」も撤廃される

最低賃金の改定とほぼ同じタイミングで、パート・アルバイトの働き方に直結するもう一つの大きな変更が控えています。それが「106万円の壁」の撤廃です。

これまで、月収88,000円(年収換算で約106万円)以上になると、一定の条件のもとで社会保険(厚生年金・健康保険)への加入義務が発生していました。2025年に成立した年金制度改革関連法により、この「月収88,000円」という賃金要件は2026年10月に撤廃されます。撤廃後は、主に「週の労働時間が20時間以上かどうか」が加入判定の中心となり、あわせて対象となる企業規模の要件も「従業員101人以上」から「51人以上」へ引き下げられます。これにより、新たに社会保険の対象となる短時間労働者は約65万人にのぼると見込まれています。

筆者

最低賃金が上がるほど、週20時間働いただけで月収88,000円を超えやすくなるため、そもそも「賃金要件」自体の意味が薄れていました。今回の撤廃は、最低賃金の上昇とセットで考えると自然な流れとも言えます。

所得税の「壁」も変わる|2026年分からは178万円へ

社会保険の壁とは別に、所得税がかかり始める「年収の壁」も2026年分から見直されます。基礎控除・給与所得控除がそれぞれ4万円ずつ引き上げられ(基礎控除58万円→62万円、給与所得控除65万円→69万円)、年収に応じて所得税の壁は最大178万円まで引き上げられます。適用は2026年分の所得からですが、毎月の源泉徴収に反映されるのは2027年1月分の給与からで、2026年中は年末調整で精算される形です。

つまり2026年10月前後は、「①最低賃金アップ」「②106万円の壁撤廃」「③所得税の壁178万円への引き上げ」という3つの制度変更が重なる、家計にとって情報量の多いタイミングになります。

なぜ「時給は上がったのに手取りは増えない」人が出るのか

ここまでの内容を整理すると、一見すべてパート・アルバイトにとって良いニュースに見えます。しかし実際には、次のようなジレンマが起こりやすくなります。

・時給が上がる分、同じ「年収の壁」に到達するまでの労働時間が短くなる
・扶養の範囲内で働きたい人ほど、シフトを減らして「働き控え」をする
・結果として、時給は上がったのに月々の手取りはほとんど変わらない、もしくは働く時間が減った分だけ収入が下がる

特に130万円の壁(社会保険上の被扶養者認定や配偶者の会社の家族手当の基準になっていることが多い壁)は、106万円の壁が撤廃されたあとも基本的に残る見通しです。「106万円の壁がなくなった=もっと自由に働ける」というわけではなく、企業規模や労働時間の条件次第では、むしろ社会保険の対象になる人が増える点には注意が必要です。

筆者

どちらが得かは、世帯の状況(配偶者の扶養に入りたいか、将来の年金を増やしたいか等)によって変わります。「壁を超えないように」を無条件のゴールにするのではなく、超えた場合の手取りシミュレーションまで一度確認しておくと、働き方の選択肢が広がります。

壁を気にする前に確認したい3つのポイント

1.自分の勤務先の規模と週の労働時間

2026年10月以降、社会保険の対象になるかどうかは「週20時間以上」「従業員51人以上の企業」がポイントになります。

2.所得税の壁は178万円まで引き上げ

2026年分からの適用で、年収200万円以下のパート収入であれば、これまでより税金の壁を気にせず働ける余地が広がります。

3.130万円の壁は基本的に残る

配偶者の扶養に入り続けたい人は、106万円の壁がなくなっても130万円のラインは意識しておく必要があります。

壁を気にせず「稼ぐ力」を底上げする、共通の対策2つ

制度の変更点を押さえたうえで、壁の内側でも外でも役立つ、シンプルな対策を2つ紹介します。

1つ目は、扶養の判定に影響しにくい「すきま時間」の収入源を持っておくことです。 移動や生活のついでにポイントが貯まるポイ活アプリを活用すれば、シフトを増やさなくても家計の足しになる収入を積み上げられます。

2つ目は、壁の範囲内でやりくりしつつ、浮いたお金は「増やす」方向に回すことです。 2026年からの税制改正で手元に残るお金が少し増える人も多いはずです。使う前に少額から積み立てに回しておけば、扶養の判定に関わる「収入」を増やさずに資産だけを育てられます。

まとめ|「壁」は毎年変わる前提で、年に一度は見直しを

2026年10月は、最低賃金の引き上げ、106万円の壁の撤廃、所得税の壁の178万円への引き上げが重なる、パート・扶養で働く人にとって見逃せないタイミングです。「時給が上がったのに手取りが増えない」を防ぐには、壁を超えないことだけを目的にするのではなく、自分の勤務先の条件と最新のルールを照らし合わせ、必要なら壁を超えて稼ぐ選択肢も含めて検討することが大切です。制度は毎年のように見直されるものと割り切り、年に一度は最新情報をチェックする習慣をつけておきましょう。

※本記事の内容は2026年7月22日時点の情報に基づいています。最低賃金の正式な引き上げ額は今後の審議会で決定されるため、最新情報は厚生労働省など公的機関の発表をご確認ください。

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